『ヨコハマトリエンナーレ2011 トリエンナーレ学校 第12回 「ヨコトリ2011見どころ講座 連携プログラム編① 黄金町バザール[2]』

「黄金町バザール2011」のディレクターであり、NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター事務局長である山野真悟氏より、主なアーティストの出品作品について紹介があった。

 

<主なアーティストの出品作品について> 敬称略

*各アーティストについての詳細は末尾記載のHPでご確認ください。

 

安部 泰輔

 

 

2005年、2011年のヨコハマトリエンナーレ参加アーティストである。今回、黄金町バザール2011にも参加し、3ヶ月間毎日ミシンの前に座って公開制作を続ける。

 

 

 

雨宮 庸介

黄金町の特殊飲食店舗の空間で撮影した映像作品を展示。8月6日から作品公開。

 

遠藤 一郎

現在、東北の被災地でボランティアを行いながら、東北の人を横浜に連れtいく、横浜の人を東北に連れていく、という活動をしている。被災地における東北の活動を紹介する作品を予定しており、展覧会開催期間中も東北と横浜を往復する。

 

生成音楽ワークショップ + 杉山 紘一郎

9月2日 完成にむけて音のインスタレーション作品を製作する。楽器をつくるワークショップを予定している。

 

平井 豊果

参加アーティストの中で1番早い7月から製作を実施している。会期期間中、元特殊飲食店の壁と室内の中を白く塗りつぶしながら絵を描き続ける。

 

本間 純

 

 

何気なく歩いていると見落としてしまいそうな風景 に、ふと気づく瞬間がある。そんな瞬間を黄金町の街に意図的に 挿入するプロジェクト。

 

 

 

 

 

井出 賢嗣

8月6日より部屋一つ分のインスタレーション作品を滞在しながら製作する。

 

池田 光宏

《by the window》

 

 

 

映像作品と立体インスタレーション作品の2つを予定している。

 

 

 

 

 

加藤 翼

実在する建築物と同じ大きさの巨大構造体を制作 し、みんなで力を合わせて引き興すプロジェクトを行います。今回は福島県にある灯台の先端をモ チーフにした構造体を制作し、約100人で引き興 しに挑戦します。

 

サンティパープ・インコン=ガム

2011年、1月~2月にかけ黄金町でワークショップを行い、制作した作品を展示。今回の展示作品は、日本とタイと両方で製作されたものである。

 

北川 貴好

2008年の黄金町バザールの参加作家である。光を使った作品を出品する。

 

増田 拓史

今回公募で採用された、黄金町に入居しているアーティスト。黄金町の家庭料理をリサーチしたレシピブックレット「黄金食堂」を発行。ときに会場のどこかに屋台風の装置を出現させ、地域住民の人々とリサーチに基づいた料理の提供も行います。

 

松澤 有子

紙素材のもので、小さな植物の芽のようなものをワークショプで約1000個作成。それらを竜宮美術旅館の1室にインスタレーション展示。黄金町の過去が腐 葉土となり、新しい文化や命を芽吹かせようという思いが込められています。

 

野田 智之

小さなおもちゃ・いらないものなどを作品に作りかえるプロジェクトを行う。

 

マーク・サルヴァトゥス

マーク・サルヴァトゥス Mark Salvatus 《wrapped》

 

 

 

壁面に鉛筆でドローイングし、型をとり、クロスドハッチングした作品。

 

 

 

 

 

 

志村 信裕

昼と夜、屋内と屋外でそれぞれ場所の特性を生かした映 像作品を黄金町エリアの複数の場所に仕掛ける。そのス ローな映像の輝きが街の特徴を楽しげに映しだします。

 

関本 幸治

《DreaManager》2011

 

 

黄金町レジデンスのアーティスト。撮影する空間を自ら制作し「人の心の微震」をテーマに写真作品を展示します。今 回の作品は、ある少女の旅に出かける前の希望と不安を黄金町という街に投影し表 現します。un:ten(伊東純子)が少女の7つの衣装を制作。

 

 

 

 

スッティラット・スパパリンヤ

《welcome LOVELINKDOLLS-YourVoice》2010

ユーモア溢れる表現で、観る人の参加を促す演 奏会のようなインスタレーション作品を制作しま す。日用品で作られたモビールをそっと揺らしてみ てください。カラフルな人形から流れる音と重なっ て新しい音楽が生まれます。

 

瀧 健太郎

旧作と新作の両方を展示予定。

 

牛島 均

遊具の要素を作品の中に取り入れた「遊具であ り、彫刻でもある作品」を制作。カラフルなパイ プを組み合わせた幾何学的な構造物が軽快な空 間を演出します。

 

田村 友一郎

観る人を” 世界”へと連れ出すこの映像は、世界 的なウェブサービスで提供されている画像で構成 されています。今回は黄金町の車庫を出発地とし た新作の上映です。

 

アーティスト紹介から思うこと】

黄金町バザールでは、展覧会タイトルを「まちをつくるこえ」と題し、8月6日(日)と 9月2日(金)を目標にアーティストは作品を制作する。9月2日(金)が全ての作品が完成される予定である。

完成された作品を楽しむとともに、公開制作で制作を続けているアーティストの制作過程をみるのも楽しみにしたい。ここで制作しているアーティストにとって黄金町はどんな影響を与えているのか? 制作中の作品が完成へと向かう過程から、アーティストがこのまちから受けた影響や変化を感じることができるだろうか?

制作過程を暖かく見守るとともに、完成された作品に込められたアーティストからのメッセージもしっかりと受けとめたい。

 

取材記事執筆 チャーミー/梶原 千春  写真:NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター提供

 

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【ヨコハマトリエンナーレ2011 トリエンナーレ学校 第12回   「ヨコトリ2011見どころ講座 連携プログラム編①」】

日時: 6月29日(水)19:00~20:30※事前予約制

場所: ヨコハマ創造都市センター(YCC)3階スペース

http://www.yaf.or.jp/ycc/access/index.php

講師: 山野真悟(黄金町バザール ディレクター/ NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター事務局長)

 

【「黄金町バザール2011 まちをつくるこえ」 概要】

開催日時: vor.1  2011年8月6日〜8月31日

vor.2  2011年9月2日〜11月6日

会 場 :   京急線日の出駅から黄金町駅の間の高架下スタジオ、 周辺のスタ         ジオ、 既存の店舗、屋外空地、他

休場日 : 8月・9月の毎週木曜日、10月13日(木)、10月27日(木)

入場料 : 黄金町バザール2011会期中有効フリーパス(一部無料会場)当日高          校生以上500円/中学生以下 無料

主催 : 黄金町エリアマネジメントセンター、初黄・日の出町環境浄化推進                          協議会

 

【『ヨコハマトリエンナーレ2011  トリエンナーレ学校 第12回 「ヨコトリ2011見どころ講座 連携プログラム編① 黄金町バザール[1]』  】

https://takearteazy.wordpress.com/2011/08/21/koganechobazaar/

 

【黄金町バザール】

http://www.koganecho.net/

 

 

『ヨコハマトリエンナーレ2011 トリエンナーレ学校 第12回 「ヨコトリ2011見どころ講座 連携プログラム編① 黄金町バザール[1]』

2011年6月29日に 『ヨコハマトリエンナーレ2011 トリエンナーレ学校 第12回「ヨコトリ2011見どころ講座 連携プログラム編①」』が、ヨコハマ創造都市センターにて開かれ、黄金町バザールディレクターであり、NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター事務局長の山野真悟氏より、黄金町バザールの開催概要、本展の特徴、黄金町の歴史主な出品作家の予定作品について説明があるとともに、 参加アーティストのさとうりさ氏より、これまでの活動・出品予定作品について話があった。

 

黄金町バザール 山野 真悟氏】

東日本大震災の前は、もう少し違うことを考えていて、かなり悩んだが、もう一度まちをつくるということを捉え直そう!いろんな声が集まって街がつくられるんだというメッセージを込めて、 黄金町バザールの展覧会のタイトルを「まちをつくるこえ」とした。

本展の開催にあたり、新しいスタジオ2カ所と新しい広場が作られ、今回の主会場となる。施設の数が途中から増えるのに伴い、作品を移動したり、追加したりして、作品の数を増やし変化させていく。

また、9月2日を目標に製作するアーティストと、8月6日を目標に制作するアーティストがいるが、9月2日は、黄金町バザールにおける全ての作品が完成となり展示されるお披露目の日としている。主催者の希望としては、8月に1度きて、製作途中の過程をみるとともに、9月に出来上がったものをみて面白さを感じてほしい。

40組のアーティスト、建築家7組、カフェやショップが参加する。高架下では、150店舗が営業し、お店にもアーティスト作品を展示したり、サービスを提供する。また、学生プロジェクトとして、この地域の古い時代の写真を集め、まちの博物館として運営も試みる。

展覧会を通じ、現在、この地域ですすめられているマスタープランについて、改めて見直すとともに、将来この街がどうなっていくのか? 3年後は? 5年後は? について想定し、ビジョンをもてるような討論をしていきたい。アート展というだけではなく、街づくり的な要素にも、ぜひ着目して欲しい。

【黄金町で開催に至る背景】

2005年1月まで、日の出駅〜黄金町駅の鉄道の高架下に売春の店舗がずっと約200軒密集していたが、警察による一斉撤去が行われ売春店舗が閉店した。売春していた施設が空き家になったところを横浜市が借り上げて改修し、NPO黄金町エリアマネジメントが借り上げて改装したり整備し、アーティストへ貸し出す事業に発展させた。

【黄金町バザールの主な特徴】

(1)今回、初の試みとして参加アーティストの公募を行い、黄金町と今までご縁のなかったアーティスト9組が選考された。アーティストが泊まり込みをしながら製作する滞在型の公開製作と、横浜を拠点にもつアーティストが通いながら製作する通勤型の公開製作もある。

(2)アジアのネットワークとして、アート×コミュニティに関わるアジアのキュレーターやアーティストによるシンポジウムを9月に開催する。

(3)おもてなしプロジェクトとして、高架下スタジオに街の商店が出店し、商品販売や飲食の提供を行う。 また、地域にあるお店やNPOの入っている施設にパスポートを持参すると、商品割引やサービスなどの特典が受けられるシステムを構築する。

(4)黄金町バザールがはじまるずっと前から地域の人達、行政・警察の皆さんがまちづくりに取り組んできた歴史と成果をみることができる「まちづくりプラン」を展示する場所をつくる。

(5)高校生以上、500円の入場料を必要とする有料会場を設置した。 レクチャーやレストラン、ビアホールと様々な活用を試みる新しく建設中の高架下スタジオ、元旅館であった木造の建物を改修しシンポジウムを開催する竜宮美術館、元売春宿であった違法建築な空間の大幅なリノベーションを行った八番館隣の3箇所である。

(6)ヨコハマトリエンナーレ2011 との連携 ヨコハマトリエンナーレ、新港ピア、黄金町バザールを結ぶシャトルバスの運行、広報面での相互協力をはじめ、ヨコハマトリエンナーレ2011を鑑賞した後にお客様が黄金町にくることを想定し、終了時間を本展より1時間遅い 19:00 に設定した。また、休場日もトリエンナーレにあわせた。

(7)地域の美術・モノを調べた第三者の目線による、黄金町エリアマネジメントセンターの英語のホームページを作成を行い、今後の活動や地域のプロジェクト活動への発展につなげる。

【出品作家 さとう りさ氏】

立体作品を作って、ポンと黄金町に置くよりは、高架下エリアで滞在製作をし、会期中に作品を変化させる。作品にたたずめたり、時間を潰せるような居場所的な作品をつくりたい。

滞在制作期間  

8月6日(土)〜9月1日(木)

 

 

〜これまでの活動〜

千葉三井レジデンスのマンション群に50体が作り出す影を作品とした《カゲモシャ》がある。これは、マンションができる前に誰も住んでいなかった野原であることを知り、自分達がここにきて初めて住む人間だと思うのは寂しいと感じたので、パラレルワールドのように空想の世界があり、そこに住民が住んでいたという設定で製作し設置した。

静岡県のヴァンジ彫刻庭園美術館で、イタリアのお祭りからヒントを得たインフィオラータが開催され、400名のボランティアとともに、チューリップの花を花材製品のオアシスに挿し大きな花を描いた。この製作は、お花を扱う楽しさを知った、感動的な体験であった。 幼稚園の100周年イベントで製作した。

『「フォー」は、4人めがみている人』という意味を含み、小さいときしか他人とくっいていられないから、園児たちに今を大事にしなさいというメッセージ込めて制作した。

 

*主なアーティストの紹介については、『ヨコハマトリエンナーレ2011  トリエンナーレ学校 第12回 「ヨコトリ2011見どころ講座 連携プログラム編① [2]』を参照願いたい。

 

【質疑応答】

Q: サポーターが参加できるマップづくりの予定はありますか?

A  :   既にマップ制作がほぼ完成の段階であり、サポーターが現時点から制作に関わることはできない状態である。

 

Q :   黄金町バザールに参加されたアーティストから、黄金町エリアによる影響やエンスパイアされたことを聞いているか?

A : 黄金町に長期滞在し制作しているアーティスト・普段そこで生活・活動をしている人達にとっては、日常的な光景・感覚になっているけれど、短期滞在制作者にとっては、不思議なまちであり、リピーターが多いのが現状である。アーティストからのはっきりとした具体的な言及はないけれど、黄金町は、いろいろな影響をアーティストに与えていると思う。

 

Q: 技術面・文章などを含めて、Web上のサポートは必要ないですか?

A :   サポーターの皆さんに、会期中の出来事や作品の感想などの原稿を書いて頂き、ブログサイトに掲載したい。

 

【「ヨコトリ2011見どころ講座 連携プログラム編①」黄金町バザール』に参加して】

まちの魅力は、多種多様な機能・形態をもち商業・芸術文化活動がコンパクトにそのまちに存在しているときに感じられるものだ。売春宿街であったまちは、黄金町バザールの継続的な積み重ねを契機により、魅力的なまちへと変貌していく新たなステージへのスタートをきったことを感じた。

高架下のスタジオ建設をはじめ、オフィス・店舗・アーティストレジデンスなどを街路に組み込むと同時に、物理的・心理的にも、まちのコアな場所となる芸術的効果もある広場の建設を取り入れた黄金町のまちづくりの構造システムは、街路をヒューマンな生活空間としてとらえ、まちづくり効果への貢献も考慮されている。

今回、訪れる人々がアートを楽しむともに、その地域に住む人々が地域の歴史を伝える場をつくり、有料会場をはじめとする何度でも足を運べるパスポート、地域商店の出店による飲食の販売などによる経済効果が期待できる仕組みを構築したことは、このまちの発展へと結びつく足がかりとなったと思う。

一方、建築家・アーティストがこの地域に滞在し、制作をすることは、建築家・アーティストが「作品をつくる」「展示する」こと以外に、まちづくりの要素がどうしても絡んでくると思う。ここで制作する建築家・アーティストは、その点についてどのように考えているのだろうか? 滞在する建築家・アーティストについての制作活動の記録及びそれらが情報提供される場があってもいいのではないか? この地域から建築家・アーティストが受ける刺激性、地域との関係性に着目した生の声をぜひ聞いてみたい。

まちづくりには、10年、20年の長い時間がかかる。黄金町バザールが、地域に住む人々の声に耳をかたむけ、ここに関わるアーティストの声を集め、周囲の環境になじませた建築・環境デザインも意識しながら、様々な関係を考えて議論を重ね、実験的に活動を重ねていくことに期待したい。黄金町バザールにおける様々な実験的な取り組みに着目しながら、大いに楽しむとともに、このまちの変遷も読み取りたい。

 

取材記事執筆・写真 :チャーミー/梶原 千春

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【ヨコハマトリエンナーレ2011 トリエンナーレ学校 第12回   「ヨコトリ2011見どころ講座 連携プログラム編①」】

日時: 6月29日(水)19:00~20:30※事前予約制

場所: ヨコハマ創造都市センター(YCC)3階スペース http://www.yaf.or.jp/ycc/access/index.php

講師: 山野真悟(黄金町バザール ディレクター/ NPO法人黄金町エリアマネジメントセンター事務局長)

 

【「黄金町バザール2011 まちをつくるこえ」 概要】

開催日時: vor.1  2011年8月6日〜8月31日

vor.2  2011年9月2日〜11月6日

会 場 :   京急線日の出駅から黄金町駅の間の高架下スタジオ、 周辺のスタ         ジオ、 既存の店舗、屋外空地、他

休場日 : 8月・9月の毎週木曜日、10月13日(木)、10月27日(木)

入場料 : 黄金町バザール2011会期中有効フリーパス(一部無料会場)当日高       校生以上500円/中学生以下 無料

主催 : 黄金町エリアマネジメントセンター、初黄・日の出町環境浄化推進                          協議会

【黄金町バザール】

http://www.koganecho.net/

 

 

 

第10回トリエンナーレ学校「ヨコハマの街の伝え方~ガイドツアー編~」

日時:6月5日(日)13:00〜16:30

会場:ヨコハマ創造都市センター(YCC)3階スペース、市内ツアー

主催:横浜トリエンナーレ組織委員会

講師:嶋田昌子(NPO法人横浜シティガイド協会副会長)

 「ビジターセンターで横浜を案内するときに生かせる街の捉え方やヒントにつながる」と、事務局からの今日の講座の趣旨が紹介された。

 横浜シティガイド協会は1992年に始まり、100人以上の会員が活躍している。同協会副会長の嶋田氏から横浜をガイドするときの心がけを伺い、2つのコース、約40人が計3班に分かれて、同協会のベテランガイドの元、ツアーに参加した(写真1)。

1 横浜シティガイド協会の嶋田氏と会員のみなさん

 ■横浜の二つの復興を伝えてほしい

五感で街を伝えてほしい。五感がないと薄っぺらな紹介になる。心にはハートとおつむ(本からの知識など)の二つがあり、ハートは直観で街や人の心に入っていくので、ハートを大切にしてもらいたい。歴史を縦糸、地理を横糸に、横浜の色、姿、匂いを味わってほしい。

 横浜は山手と野毛の二つの丘に挟まれた埋立地で、三つの出島、関内(1860年頃)、新港埠頭(1906年頃)、みなとみらい(1980年頃)が地形に歴史を重ねている。

また、横浜は1923(大正12)年の関東大震災、1945(昭和20)年の敗戦・米軍接収からも復興し、現在がある。特に関東大震災では地震後の大火で街は燃え尽き、死者・行方不明者2万5000人と今年の東日本大震災と近い被害にも関わらず、復興を果たした。「このことを是非伝えてください」と強調した。

 また、スタジオジブリの映画『さよならの夏~コクリコ坂から~』が7月16日から全国で上映される。横浜が舞台になるので、舞台になった場所を聞かれるかもしれない。コクリコはヒナゲシのことで、1963年、高校2年が主人公。http://kokurikozaka.jp/ 

 ■横浜を知るガイドツアー

筆者が参加した1コースを紹介する。

 1 コース

会場(YCC) ⇒ 桜木町駅 ⇒ 野毛 ⇒ 黄金町(大岡川沿い) ⇒ 伊勢佐木町 

⇒ 馬車道 ⇒ 日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)

 ●会場から5分ほど、「桜木町駅」(写真2)

2 桜木町駅のデザインは明治5年

日本最初の鉄道は新橋・横浜間、当時の横浜駅は現在・桜木町駅になった。駅舎入口の三角のデザインは明治5年横浜駅として開業した当時のもので、新橋駅も同じデザインだった。

構内の売店横には、「イギリス人鉄道技師長エドモンド・モレルの碑」がある。来日の翌年28歳で死去と聞き、「昔の28歳は今では48歳くらいに当たるのでは」と参加者の声。

 ●桜木町駅を過ぎて、野毛大通りを歩く

緩やかな坂を上る。野毛村は漁村だった、成功した人は山の上に住み、下は畑などで人家は少なかった。

 

●日ノ出町1丁目で左折、大岡川沿いへ(写真3、4)

3 大岡川沿いで

古地図で「関内」を説明。下の細長い砂須が横浜村、360年前、湾を埋めて田んぼにした「吉田新田」は横浜市の小学校4年が習う。参加者も子どもの頃を思い出したようだ。海側のほぼ半分が外国人居留地で、東西の川に囲まれた場所を「関内」と呼んだ。水路を利用して材木を運び、材木店、家具店、オルガン製造業が盛んだった。

4 関内を古地図で説明

●左折して、伊勢佐木町6丁目から1丁目(写真5)

明治中頃から芝居小屋が多く、繁華街だったが、大火で芝居がすたれ、映画館が増えた。1911(明治44)年ドイツ人が始めた映画館「オデオン座」はどこよりも早く洋画を上映した。

記念碑やオブジェも多い、伊勢崎町ブルースの碑、「ゆず」が名づけたCross Street は伊勢佐木町商店街が作った イベントスペース。

5 伊勢佐木町ブルースの碑、音楽も流れる

 

●吉田橋を渡って馬車道へ

橋の上に番所の跡があり、ここが関内と関外を分けていた。「馬車道」には外国人の住まいがあり、日本で初めての記念碑が多い、街路樹、馬車、写真、アイスクリーム、ガス灯、ブレザーなど。

 

 ●右折して海岸通りへ

1904(明治37)年建設、ネオバロック様式の正金銀行(現県立歴史博物館)、1929(大正11)年の日本郵船(現日本郵船歴史博物館)は装飾的な建物の最後で以後はシンプルな建築になる。トリエンナーレの主会場のひとつ・日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)で解散。

2時間半のツアーは、曇りで時々吹く風がさわやかだった。横浜シティガイド協会の担当者Hさんはファイルを抱えて関連の地図や絵図を見せながら、詳しく説明してくださった。

今回、実際に現地で説明を聞き、実物を見て歩いたことで、トリエンナーレにいらした方に実感をもって紹介することができそうだ。

また、横浜の復興が東日本大震災で被災した方々の励ましになることを祈りたい。

レポート、写真:はしもと のりこ

第4回トリエンナーレ学校は、横浜の街の魅力を伝えるルートガイドマップ作り

今回のトリエンナーレ学校は、横浜トリエンナーレへの来場者が、横浜の街をもっともっと楽しめるように、サポーターオリジナルのガイドマップを作るというもの。30名の定員制で、チームに分かれてフィールドワーク(まち歩き)やワークショップを重ね、ルートガイドマップの完成を目指す連続企画です。

■第4回横浜トリエンナーレ2011トリエンナーレ学校■

「会場間のルートガイドを作ろう!」

【開催概要】
日時:2011年1月23日(日)13:00~16:00
場所:ヨコハマ創造都市センター(YCC)3階スペース

講師:矢生秀仁(出前表現ワークショップDoナツ主宰)
嶋田昌子(NPO法人横浜シティガイド協会副会長)
浅見昭雄(横浜トリエンナーレ組織委員会事務局次長/
APEC・創造都市事業本部創造都市推進課担当課長)
定員:30名

参加費:サポーター登録者無料、一般500円

参加方法:事前申込制

主催:横浜トリエンナーレ組織委員会

チラシ http://yokotorisup.com/event/1-23-1.pdf
講師略歴等はチラシをご参照ください。

2011年のトリエンナーレでは、すべてのサポーターが「おもてなしチーム」の一員となって、来場者をもてなすことになった(らしい)。今回のトリエンナーレ学校のミッションは、来場者が横浜の街をより楽しめるような、サポーターオリジナルのガイドマップを作ることである。まず最初に各自が横浜のイメージをふせんに書き記す。私のイメージは、「なんでもあって、なんでもありの街」多様性と寛容、それが横浜だ。この印象はこれからどう変わっていくのだろうか。

次は横浜シティガイド協会の嶋田昌子さんが登場。嶋田さんの話はいつも発見の連続である。開口一番「横浜のお土産は?」という質問に「シウマイ」「ありあけのハーバー」「中華菓子」などそれぞれに答える。それに大して嶋田さんは、「今上げられたお土産の共通点は、土のにおいがしない。それが横浜」なるほど、言い得て妙だ。土着性といったものは、少なくともここ港の近くのヨコハマにはない。さらにトリエンナーレ組織委員会の浅見昭雄さんも加わって、象の鼻の変遷や新田の埋立て、洋館など150年あまりの横浜の歴史を学んだ。最後に矢生秀仁さんから、まち歩きで得た情報の記録方法等を習い、3人一組でフィールドワークへと出発した。

わたしたち3人は男性1名と女性2名、学生1名と中高年2名、保土ヶ谷区民1名と西区民2名の組み合わせ。汽車道からみなとみらいを歩くことにした。フィールドワークの時間は約1時間、「まち」でみつけたものの写真を撮り、景色やアートなど7種類に分類してマップにマーキングし、コメントを記す。屋外のかじかんだ手では、なかなかたいへんな作業だ。1時間を少々超えてYCCに戻ると、休む間もなくチームごとにマップを完成させ、写真データを提出しなければいけない。その後、各チームがいちばんのおすすめポイントの発表をして、今回のワークショップは終了。

まち歩きは楽しかったが、ふりかえる時間があまりにも短かいように思えた。また、ガイドマップのゴールがイメージできず、なんとも消化不良な感じが残ってしまった。このルートマップ作りは、2月6日の黄金町周辺、20日の元町・中華街へと続いていく。次回はもう少し納得のいくフィールドワークやワークショップができたらと思う。

今回は、サポーター事務局の許可を得て、動画とスチールの記録撮影を行った。サポーターによる広報活動は認められていないとのことで、動画はポートサイド・ステーション、スチールはTAEZ!での申請となった。希望していたフィールドワーク中のUstream中継は、許可されず断念。理由は、トリエンナーレ学校のUstream中継は、公式のもののみに限るという組織委員会の意向のようだった。たしかにYCC室内での講座やワークショップはUstreamで中継されていたが、屋外のフィールドワーク時の中継はなく、なんとも違和感が残った。

横浜トリエンナーレ学校が11月24日「再始動!!」

左:キックオフ・ミーティングのチラシ 右:11月24日「横浜トリエンナーレ学校」のチラシ「再始動!!」と大きな文字が踊るチラシを見て、どんなトリエンナーレになるのかわくわくしています。

11月24日に開催される「横浜トリエンナーレ学校」では、サポーター活動内容や今後のトリエンナーレ学校のラインナップについても説明があるそうです。

今年2010年8月、「横浜トリエンナーレ2011」開催の記者発表があり、4回めのトリエンナーレにして初めて横浜美術館が会場のひとつとなり、同館長が総合ディレクターになりました。

サポーター登録はそれよりも早く前年の12月に始まり、今年の1~4月までに4回「横浜トリエンナーレ学校」が開かれました。また、10月には「キックオフ・ミーティング」に多くの人が集まり、関心の高さがうかがえました。

*チラシは公式HP、サポーターサイトの両方に掲載されています。

■横浜トリエンナーレ2011トリエンナーレ学校■
日時:11月24日(水) 19:00~20:30 ※事前予約不要
場所:ヨコハマ創造都市センター3階(横浜市中区本町6-50-1)
地図はこちらから http://www.yaf.or.jp/ycc/access/index.php
参加費:無料(次回以降、サポーター登録者のみ無料。一般参加者500円)
講師:逢坂恵理子氏(横浜トリエンナーレ2011総合ディレクター/横浜美術館館長)
主催:横浜トリエンナーレ組織委員会

*次回は制作サポーターを募集する予定。
日時:12月1日(水)19:00~20:30
場所:ヨコハマ創造都市センター(YCC)3階

【詳細、サポーター登録・活動に関するお問合せ】横浜トリエンナーレサポーター事務局
TEL:045-325-8654 info★yokotorisup.com  ★→@ http://www.yokotorisup.com/

■横浜トリエンナーレ2011 開催概要■
名 称:横浜トリエンナーレ2011
総合ディレクター:逢坂 恵理子(横浜美術館館長)

アーティスティック・ディレクター:三木あき子
会 期:2011 年(平成23 年)8 月6 日(土)~11 月6 日(日)

*会期中の休館日は、決定し次第お知らせします。
会 場:横浜美術館、日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)、その他周辺地域
主 催:横浜市、NHK、朝日新聞社、横浜トリエンナーレ組織委員会
http://www.yokohamatriennale.jp/ (横浜トリエンナーレ公式HP)

「今なぜ地域とアートなのか?」横浜トリエンナーレ学校 Vol.1 の報告

日時:2010年1月31日(日)16:00-18:00
会場:ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター(YCC)3階
講師:天野太郎(横浜美術館主席学芸員/横浜トリエンナーレサポーター事務局長)

1月31日、横浜トリエンナーレサポーター事務局が主催する「横浜トリエンナーレ学校」の第1回目が YCC にて開催された(TAEZ!が主催する「TAEZ!のトリエンナーレ学校」というものも存在するため区別してね)。

黄金町エリアマネジメントセンター(KAMC)の管轄エリアに横浜トリエンナーレサポーター事務局(小串スタジオ)が置かれたことからも象徴されるように、アートが地域にどう根ざすかについてレクチャーが行われた。以下はレクチャーの概要。中でも、横浜トリエンナーレへの提言の中で、「市民協働をキーワードにしているからには、市民が作っていくトリエンナーレというスキームがなければならない!」との意見は、市民が置いてきぼりにされることなく、市民のためのトリエンナーレ実現に向け、深く心に刻み付けられた。

■地域再生に文化芸術の活用を提言
記憶に新しい昨年の行政刷新会議の事業仕分けでは、文化芸術の予算が削減される見込みだが、政策作りを行政任せにすることなく、アートNPOや企業メセナなどは地域再生に文化芸術を活用しようと積極的に提言を行ったことが紹介された。

JOBANアートライン構想、越後妻有アートトリエンナーレ 大地の芸術祭、混浴温泉世界 別府現代芸術フェスティバルなど、アートを通じて地域と結びつく例があげられた。

■時代の変化とコミュニティ
広井良典氏の『コミュニティを問いなおす―つながり・都市・日本社会の未来 (ちくま新書 2009)』を参考に、時代の変化と、人とコミュニティの関わりについて次のような解説があった。

高度経済成長によって地域との結びつきが希薄化し、特に日本は先進諸国の中でも社会的孤立度が高い。しかし、子供と高齢者は地域への土着性が強く、少子高齢化によって高齢者がふえ、地域への関わりが強い人々が増加しつつあることも事実である。また、「職住接近」や「SOHO(Small Office/Home Office)」等の流れの中、人と地域との関わりが相対的にふえ、新たなコミュニティが形成される。

このような地域の中で、アーティストがどのように存在を示していくかが課題となるであろう。

■横浜トリエンナーレへの提言(例)
-市民協働
市民が作っていくトリエンナーレというスキームがなければならない!

-高齢化が進む中で、様々な人々にどうやって会場まで足を運んでもらうか。
神戸のくるくるバスの取り組みが紹介された。

-地域との連携の強化
日常的にコミュニティと対話しながら活動していくために、黄金町に事務局を置いた。 アーティ ストがそこにいて活動すること自体に意義がある。また、市民への認知度のアップや広報も必要。

横浜トリエンナーレサポーターの活動は、「横浜トリエンナーレ2011」のみならず、創造界隈をはじめとした各地の活動に結びつけていく。トリエンナーレ学校も新年度からは、サポーターが企画・運営していくようにしたいと考えている。

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次回予告

横浜トリエンナーレ学校vol.2
震災後のボランティアと美術館阪神~淡路大震災から15年~

講師:河﨑晃一(兵庫県立美術館学芸課長)
日時:2010年2月20日(土)16:00~18:00
会場:ヨコハマ・クリエイティブシティ・センター 3階
住所:横浜市中区本町6-50-1
TEL:045-221-0325
主催/お問合わせ: 横浜トリエンナーレ・サポーター事務局
Mail:info@yokotorisup.com

Play Art Laboratory | the 4th meeting point ” Deep into “

pal_deep第1回トリエンナーレ学校「大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレの報告」で10年にわたる関わりの中から見えてきたものをお話いただいた、アーティストの清水玲さんの展覧会が行われます。

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メインテーマは「記憶」です。

「作品はアーティストの記憶に拠る」と仮定し、アーティストの奥底にある「記憶」へ鑑賞者を深く導いていくような展覧会を目指します。

11月14日のオープニング・レセプションでは松縄春香によるパフォーマンスが行われる他、メンバーによるアーティストトークなどを予定しております。

また、関連イベントとして11月15日と21日にはギャラリートークを開催。作品を前に、鑑賞者 × 作品・鑑賞者 × 鑑賞者・鑑賞者 × 作家と様々な視点を交えながら、作品を観ていきます。

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Play Art Laboratory | the 4th meeting point ” Deep into ”

出展作家:安達 弘太/金子 ゆかり/清水 玲/杉浦 珠希/芹澤マルガリータ/平野 史恵/松縄 春香/密照 京華 他

期  間:2009年11月11日(水)~22日(日)

開館時間:午前9時~午後6時 ※ 11日は13:00より、 最終日22日は 13:00まで

場  所:神奈川県民ホールギャラリー 第5展示室

住  所:横浜市中区山下町3-1 神奈川県民ホール内 045-663-3696

交  通:みなとみらい線「日本大通り」駅下車徒歩6分、JR・市営地下鉄「関内」駅・「石川町」駅下車徒歩15分、市営バスで「桜木町」駅バスターミナル2番のりばから「神奈川自治会館」(約10分)下車徒歩3分

http://www.kanakengallery.com/

主  催:Play Art Laboratory

協  力:m-SITE-r / design

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詳しくはweb<http://www.playartlaboratory.com/info/>

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