第10回トリエンナーレ学校「ヨコハマの街の伝え方~ガイドツアー編~」

日時:6月5日(日)13:00〜16:30

会場:ヨコハマ創造都市センター(YCC)3階スペース、市内ツアー

主催:横浜トリエンナーレ組織委員会

講師:嶋田昌子(NPO法人横浜シティガイド協会副会長)

 「ビジターセンターで横浜を案内するときに生かせる街の捉え方やヒントにつながる」と、事務局からの今日の講座の趣旨が紹介された。

 横浜シティガイド協会は1992年に始まり、100人以上の会員が活躍している。同協会副会長の嶋田氏から横浜をガイドするときの心がけを伺い、2つのコース、約40人が計3班に分かれて、同協会のベテランガイドの元、ツアーに参加した(写真1)。

1 横浜シティガイド協会の嶋田氏と会員のみなさん

 ■横浜の二つの復興を伝えてほしい

五感で街を伝えてほしい。五感がないと薄っぺらな紹介になる。心にはハートとおつむ(本からの知識など)の二つがあり、ハートは直観で街や人の心に入っていくので、ハートを大切にしてもらいたい。歴史を縦糸、地理を横糸に、横浜の色、姿、匂いを味わってほしい。

 横浜は山手と野毛の二つの丘に挟まれた埋立地で、三つの出島、関内(1860年頃)、新港埠頭(1906年頃)、みなとみらい(1980年頃)が地形に歴史を重ねている。

また、横浜は1923(大正12)年の関東大震災、1945(昭和20)年の敗戦・米軍接収からも復興し、現在がある。特に関東大震災では地震後の大火で街は燃え尽き、死者・行方不明者2万5000人と今年の東日本大震災と近い被害にも関わらず、復興を果たした。「このことを是非伝えてください」と強調した。

 また、スタジオジブリの映画『さよならの夏~コクリコ坂から~』が7月16日から全国で上映される。横浜が舞台になるので、舞台になった場所を聞かれるかもしれない。コクリコはヒナゲシのことで、1963年、高校2年が主人公。http://kokurikozaka.jp/ 

 ■横浜を知るガイドツアー

筆者が参加した1コースを紹介する。

 1 コース

会場(YCC) ⇒ 桜木町駅 ⇒ 野毛 ⇒ 黄金町(大岡川沿い) ⇒ 伊勢佐木町 

⇒ 馬車道 ⇒ 日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)

 ●会場から5分ほど、「桜木町駅」(写真2)

2 桜木町駅のデザインは明治5年

日本最初の鉄道は新橋・横浜間、当時の横浜駅は現在・桜木町駅になった。駅舎入口の三角のデザインは明治5年横浜駅として開業した当時のもので、新橋駅も同じデザインだった。

構内の売店横には、「イギリス人鉄道技師長エドモンド・モレルの碑」がある。来日の翌年28歳で死去と聞き、「昔の28歳は今では48歳くらいに当たるのでは」と参加者の声。

 ●桜木町駅を過ぎて、野毛大通りを歩く

緩やかな坂を上る。野毛村は漁村だった、成功した人は山の上に住み、下は畑などで人家は少なかった。

 

●日ノ出町1丁目で左折、大岡川沿いへ(写真3、4)

3 大岡川沿いで

古地図で「関内」を説明。下の細長い砂須が横浜村、360年前、湾を埋めて田んぼにした「吉田新田」は横浜市の小学校4年が習う。参加者も子どもの頃を思い出したようだ。海側のほぼ半分が外国人居留地で、東西の川に囲まれた場所を「関内」と呼んだ。水路を利用して材木を運び、材木店、家具店、オルガン製造業が盛んだった。

4 関内を古地図で説明

●左折して、伊勢佐木町6丁目から1丁目(写真5)

明治中頃から芝居小屋が多く、繁華街だったが、大火で芝居がすたれ、映画館が増えた。1911(明治44)年ドイツ人が始めた映画館「オデオン座」はどこよりも早く洋画を上映した。

記念碑やオブジェも多い、伊勢崎町ブルースの碑、「ゆず」が名づけたCross Street は伊勢佐木町商店街が作った イベントスペース。

5 伊勢佐木町ブルースの碑、音楽も流れる

 

●吉田橋を渡って馬車道へ

橋の上に番所の跡があり、ここが関内と関外を分けていた。「馬車道」には外国人の住まいがあり、日本で初めての記念碑が多い、街路樹、馬車、写真、アイスクリーム、ガス灯、ブレザーなど。

 

 ●右折して海岸通りへ

1904(明治37)年建設、ネオバロック様式の正金銀行(現県立歴史博物館)、1929(大正11)年の日本郵船(現日本郵船歴史博物館)は装飾的な建物の最後で以後はシンプルな建築になる。トリエンナーレの主会場のひとつ・日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)で解散。

2時間半のツアーは、曇りで時々吹く風がさわやかだった。横浜シティガイド協会の担当者Hさんはファイルを抱えて関連の地図や絵図を見せながら、詳しく説明してくださった。

今回、実際に現地で説明を聞き、実物を見て歩いたことで、トリエンナーレにいらした方に実感をもって紹介することができそうだ。

また、横浜の復興が東日本大震災で被災した方々の励ましになることを祈りたい。

レポート、写真:はしもと のりこ

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