「ヨコハマトリエンナーレ2011」第3回記者会見[1] 大きな愛を届けたい、アートの力を新たな希望の架け橋に

「2011年5月26日(木曜日)「ヨコハマトリエンナーレ2011」第3回記者会見(開催概要・展覧会コンセプト・参加作家発表)が、スパイラルホール(東京都港区)にて、10:30〜12:00 で行われた。

2011年3月11日、午後3時から予定していた東京での第2回記者会見は、未曾有の東日本大震災により中止となったこともあり、今回の第3回の記者会見は、実質的に東京で行われる初めての会見でもあった。                    

前列:岩崎 貴宏,  横尾 忠則      後列:逢坂 恵理子,  林 文子,  三木 あき子(敬称略)
                                   
【横浜トリエンナーレ組織委員会会長 横浜市市長 林 文子氏】

過去のトリエンナーレの歴史を引き継ぎながら、文化庁の国際芸術フェスティバル支援事業のナショナルプロジェクトとして位置づけられた今回の展覧会をこれまで以上に磨きをかけて作りあげていきたい。
みる・つくる・学ぶということにバランスよく力をいれている、横浜を代表する拠点である横浜美術館に、トリエンナーレ作品を初めて展示できることや現代アートの拠点である日本郵船海岸通倉庫(BankArt Studio NYK) の倉庫空間を生かしダイナミックに作品を並べることに期待するとともに、創造界隈拠点等で開催されるアートプロジェクトと連携をとりながら、まちじゅうでアートイベントを開催し、「OPEN YOKOHAMA 2011」とともに、トリエンナーレに来場した方達に様々な横浜の楽しみ方を提案していきたい。


【総合ディレクター 横浜美術館館長 逢坂 恵理子氏】

今回、タイトル「OUR  MAGIC  HOUR −世界はどこまで知ることができるか?−」の通り、時間を超え時間をつなぐ展覧会であるとともに、現代アートだけでなく幅広い分野の作品を同時に展示するというめずらしい試みも三木氏と一緒に構築してきた。横浜美術館・日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK) と様々な拠点をつなぎ、横浜で活躍しているNPOの方々・大学・市民と恊働でネットワークをつくっていきたい。現代美術のもつ柔軟な視点や想像力から生まれる刺激といったものが、震災後の現在の状況を打開し、新たな一歩を踏み出す力になること、また、世界の多様性や人間の複雑さ、そして、素晴らしさを伝える非常に稀有な機会になることを願っている。


【アーティスティック・ディレクター 三木 あき子氏】

展覧会タイトル「OUR MAGIC HOUR −世界はどこまで知ることができるか?−」は、科学の進歩や理性で、果たして世界は知ることができるのであろうか? 科学や理性で解き明かせない世界や日常の不思議、魔法のような力、超自然現象や神話、伝説、アニミズム等に目を向け、さらなる可能性を求めて、謎や矛盾を柔軟にとらえようとする姿勢が必要なのではないか? 不安で先行きのみえない現代だからこそ、好奇心・柔軟性・想像力を働かせながら、視点を変えて、環境や時代・人間存在の深い部分を改めて模索していくことにつながっていく、そういったことが背景にある。
展覧会タイトルにもなったウーゴ・ロンディーノーネ(1963年、スイス生まれ)の《OUR MAGIC HOUR》は、<いつもはみえないものが、視点を変えれば、魔法のようにみえるかもしれない>といった虹のようなネオンサインの作品で、我々の誰の何の時間なのか? と問いかけながら、時空間を超えた鑑賞への旅へと誘いこむ、横浜美術館の屋上に設置される予定だ。


【質疑応答】

Q 従来、横浜トリエンナーレは市民恊働の形をとってきたが、今回そのことについて紹介がなかった。こうした事業について、どういう風にお考えなのかお聞かせ願いたい。

A 横浜トリエンナーレ学校やハシツバさんのプロジェクトなど、市民の方々に参加して頂く。さまざまな場面で市民が関われるように、市民との連携や市民恊働をすすめながら、オープンヨコハマや黄金町バザールなど都心部を中心としたイベント等で、まち全体を盛り上げていきたいと考えている。


Q 毎回課題となっているアーカイブであるが、今回どのようなアーカイブ対策を打ち出すのか?

A 横浜市中心となって事務局を運営し、アーカイブをしっかりやっていきたい。公立美術館である横浜美術館が主会場になることで、アーカイブ化についても一歩前進したと思っている。


Q 国際交流基金からの資料をいかしたアーカイブが行われているか、展覧会終了後、チェックすることを林市長はお約束できますか?

A しっかり受け止めたい。ちゃんとした組織体制をつくっていくことは、私達の目標でもある。横浜トリエンナーレのいろいろな課題をひとつひとつ固めていきたい。



* 参加作家・登壇者に関する記事、作品等に関する質疑応答は第3回記者会見[2]に、別途記載します。


<記者会見に参加して>

3.11の東日本大震災の発生以降、外国人の方が日本に来られない状況があり、国際展としての成立が危惧されていたが、国内外の出品作家から、「こういうときだからこそ! ぜひやりたい!」「横浜のため、日本のため、元気になるためにやろう!」「当初の出品予定作品を変更して、震災から受けるイメージをもとにした新たな作品づくりをしたい!」との声が次々と寄せられ、出展を決めた作家や作品制作に取り組んでいるというエピソードが披露された。政府予算の「元気な日本復活特別枠」にトリエンナーレが入ったこと、節電対策のため、会期期間中の休場日や時間変更など、震災の影響による数々の変更と出品作家の意欲的かつ情熱あふれるアーティスト魂を大いに関係者達が感じていることが伝わってきた。
多くの展覧会が延期・中止・縮小を余儀なくされている中、予定通り8月6日〜11月6日の期間開催や特別プログラム・各種イベントが実施されることは、主催はじめ関係者の並々ならぬ意気込みと尽力があったことを想像させ、感じさせる記者会見であった。

会見の中で、トリエンナーレならではの特徴でもある市民恊働・サポーター(5.26現在、登録者546名)との連携やトリエンナーレ学校の運営もすすめられているとのコメントがあった。
トリエンナーレの特徴は、市民恊働・サポーターや地域コミュニティが自主的に且つ時として意図的に、楽しみながら展覧会に関与することでもあると思う。
ぜひ、トリエンナーレの過去の蓄積をふまえ、主催者・関係者・NPO・市民団体・地域コミュニティ・市民・トリエンナーレを愛する全ての人達、みんなで相互に協力しあい、連携をとりながら、トリエンナーレを盛り上げていくこと、また、そのための仕組みづくりや多くの方が参加できる機会とコミュニケーションが図れる場を設けていくことが早急に必要なのではないかと考える。

待望されていた、横浜美術館の関与は、美術館主導の国際展覧会として新たな展開が期待されるとともに、これまでの課題でもあったアーカイブ問題の解消、国際交流基金から過去のトリエンナーレ関係資料の引き継ぎを意味し、リアルにひとつ前進できるのではないか?
美術館の存在意義、役割として、近年、地域文化の形成や地域の経済効果・まちづくり・市民の自己発見・自己実現のサポートになるような連携や活動が求められている。こういった側面からも、第4回にして初めて、横浜美術館館長である逢坂恵理子氏が総合ディレクターとして就任し、新会場に横浜美術館が加わったことの意義は、大変大きくその動向へは並々ならぬ注目と熱い視線が投げかけられていると思う。

現在、64組の作家、横浜美術館コレクションの7点、個人コレクションと多種多様な作品による、意外な遭遇と出会いの仕掛けにあふれた展示構成は、私達に思わぬ解釈を与え、自由な鑑賞を与えてくれるだろう。

98%の内容が固まりつつあるトリエンナーレ!! 開催まであと約2ヶ月、大いに期待したい!! 
 
 レポート:チャーミー(梶原 千春) 写真:はしもと のりこ
                                   
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【「ヨコハマトリエンナーレ2011」第3回記者会見】

2011年5月26日(木) 10:30~12:00

スパイラルホール3F (東京都港区青山5-6-23)

当日は、USTREAMによる生中継が行われた。
 
<ヨコハマトリエンナーレ2011第3回記者会見資料>


【「ヨコハマトリエンナーレ2011」概要】
                                                                                                                           タイトル:「ヨコハマトリエンナーレ2011
      OUR MAGIC HOUR -世界はどこまで知ることができるか?-」

総合ディレクター:横浜美術館館長 逢坂 恵理子
                                                                                                              
アーティスティック・ディレクター:三木 あき子

会期:2011年8月6日(土)~11月6日(日)
                                                                                                              
(休館日:8月、9月の毎週木曜日、10月13日(木)、10月27日(木))
                                                                                                                
会場:横浜美術館、日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)、
    
   その他周辺地域
                                                                                                                
開館時間:11:00~18:00 (入場は17:30)
                                                                                                                
主催:横浜市・NHK・朝日新聞社・横浜トリエンナーレ組織委員会

特別連携プログラム:BankART LIFE Ⅲ(新港ピア)、
 
                                    
                              黄金町バザール2011(黄金町エリア)

前売券発売期間:2011年6月1日(水)~8月5日(金)
                        
                           全国のプレイガイド、コンビニエンスストアで発売中

入場料:
<お得なセット券>特別連携セット券
        
         ・前売券 一般 1,400円 大学・専門学校生 900円 高校生 400円
        
         ・当日券 一般 1,800円 大学・専門学校生 1,200円 高校生 700円
              
           <ヨコハマトリエンナーレ2011>
        
         ・前売券 一般 1,200円 大学・専門学校生 700円 高校生 300円
        
         ・当日券 一般 1,600円 大学・専門学校生 1,000円 高校生 600円
                                                                                                                      
<ヨコハマトリエンナーレ公式サイト>
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